AMPLIFY 試験デザイン

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実薬対照(エノキサパリン※1 /ワルファリン)、無作為化、二重盲検、トリプルダミー、並行群間比較試験

目的

急性症候性近位深部静脈血栓症(DVT)または急性症候性肺血栓塞栓症(PE)が客観的に確認された被験者を対象に、症候性静脈血栓塞栓症(VTE)[非致死性のDVTまたは非致死性のPE]の再発またはVTE関連死において、従来治療薬に対する非劣性の検証を主要目的とし、これが満たされた場合は優越性の検証が行われた(有効性の主要評価項目・副次評価項目、安全性の主要評価項目・副次評価項目)。

対象

18歳以上の急性症候性近位DVTまたは急性症候性PE患者※25,395例[アピキサバン群2,691例、エノキサパリン/ワルファリン(従来治療群)2,704例]

方法

アピキサバン群とエノキサパリン/ワルファリン群に1:1の比率で無作為化割付※3した。 アピキサバン群:初期治療として7日間、アピキサバン1回10mgを1日2回経口投与し、8日目以降は1回5mgを 1日2回経口投与した。

エノキサパリン/ワルファリン群:エノキサパリン1mg/kgを12時間おきに少なくとも5日間以上投与し、PT-INR※4 が2.0以上でエノキサパリンの投与を中止した。ワルファリンは、目標PT-INRの 範囲を2.0〜3.0として用量を調整し、経口投与した。

投与期間

6ヵ月間

主要評価項目

有効性:症候性VTE[非致死性のDVTまたは非致死性のPE]の再発またはVTE関連死の複合評価項目
の発現率(非劣性・優越性)
安全性:治療期間に発現した大出血(ISTH基準)※5の発現率(優越性)

副次評価項目

有効性:症候性VTEの再発または全死亡発現率、症候性VTEの再発または心血管関連死発現率、症候性VTEの再発または症候性VTE関連死または大出血発現率、症候性VTEまたは心筋梗塞または脳卒中または心血管関連死または大出血または臨床的に重要な非大出血(CRNM)発現率、非致死性DVT発現率、非致死性PE発現率、症候性VTE関連死発現率、心血管関連死発現率、全死亡発現率 安全性:大出血(ISTH基準)またはCRNM発現率、CRNM発現率、小出血※6発現率、全出血※7発現率

解析計画

有効性の主要評価項目について、アピキサバンのエノキサパリン/ワルファリンに対する非劣性を検定した[相対リスクの非劣性マージン1.8及び有意水準α=0.025(片側)ならびにリスク差の非劣性マージン=0.035及び有意水準α=0.025(片側)、Yanagawa-Tango-Hiejima検定]。非劣性マージンを1.8とした非劣性が検証された場合、両側検定で有意水準をα=0.05(両側)として、以下の順に優越性を検討した(Cochran-Mantel-Haenszel検定)。まず、安全性の主要評価項目の優越性を検定した。次に、安全性の主要評価項目の優越性が検証された場合、有効性の主要評価項目の優越性を検定した。有効性の主要評価項目の優越性が検証された場合、さらに安全性の副次評価項目[大出血(ISTH基準)及びCRNM]の優越性を検定した。有効性および安全性の副次評価項目の発現率について検討した(Cochran-Mantel-Haenszel法)。また、背景因子別のサブグループ解析を行った(Cochran-Mantel-Haenszel法)。

※1 日本での効能・効果は「下肢整形外科手術(股関節全置換術、膝関節全置換術、股関節骨折手術)施行患者における静脈血栓塞栓症発症抑制」、及び「静脈血栓塞栓症の発症リスクの高い腹部手術施行患者における静脈血栓塞栓症発症抑制」
※2 組み入れ基準:①非誘発性、または再発リスクを伴う誘発性の対象イベントが認められた患者
②急性症候性近位DVT(少なくとも膝窩静脈またはこれより近位の静脈に血栓がある近位部静脈血栓症の所見を認める  症候性DVTであると定義)を発症している患者
③急性症候性PE(肺動脈区域枝あるいはより近位部に陰影欠損像として血栓の存在が確認されている)を発症している  患者
※3 DVT:PEは2:1の比率で組み入れた。
※4 プロトロンビン時間国際標準比率(Prothrombin Time-International Normalized Ratio)
※5 大出血イベントの定義:国際血栓止血学会(ISTH)基準(詳細は、こちらの安全性の項目を参照
※6 臨床的に明らかな急性出血イベントで大出血またはCRNMのいずれの基準も満たさないもの
※7 独立中央イベント評価委員会(ICAC:Independent Central Adjudication Committee)によって主要なまたは直接の死因と判定された出血イベント

患者背景

ベースラインの全体の平均年齢は56.9歳であり、試験全体の58.7%が男性であった。544例(10.1%)が、再発リスク因子を有する誘発性の静脈血栓塞栓症と診断され、4,845例(89.8%)が非誘発性の静脈血栓塞栓症と診断された。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)(抜粋)
<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
2.5 重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)の患者[9.2.3参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
9.2 腎機能障害患者<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
9.2.3 重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)のある患者 投与しないこと。重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[2.5参照]
9.2.4 腎障害(CLcr 30〜50mL/min)のある患者 出血の危険性が増大するおそれがある。[1.1参照]
9.8 高齢者一般に腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。非弁膜症性心房細動患者に対して本剤を投与する場合、特に80歳以上の患者に対しては、腎機能低下(血清クレアチニン1.5mg/dL以上)及び体重(60kg以下)に応じて本剤を減量すること。
[7.1、16.6.3参照]
承認時評価資料:Granger CB, et al.:N Engl J Med 365:981, 2011[EQB1-0019/L2013 0903055]
[利益相反]本試験は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社およびファイザー社のスポンサーシップのもと実施された。