薬物動態

血中濃度

1.単回投与(CV185013)13)

日本人健康成人男性12例に、アピキサバン2.5、10mgを空腹時に単回経口投与#したとき、投与後3~3.5時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は6 ~ 8時間であった。

※n=10
a 幾何平均値(変動係数%)、b 中央値(最小値~最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、Tmax:最高血漿中濃度到達時間、T1/2:消失半減期

# 承認用法・用量外

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>

次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

また、日本人及び白人健康成人男性において、アピキサバン2.5、10、25、50mgを空腹時に単回経口投与#したときの薬物動態を比較した結果、薬物動態パラメータの差はなかった。Cmaxは両群で同程度であり、高用量50mg投与におけるAUC0-∞は、日本人でやや低値(−22%)であった。

# 承認用法・用量外

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg 1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)
<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、 1回2.5mg 1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

2.反復投与(CV185046)14)

日本人健康成人男性6例に、アピキサバン1回2.5、5及び10mgを1日2回朝夕空腹時※に7日間反復経口投与し たとき、投与3日目に定常状態に到達し、累積係数は1.7~2.0であった。7日間投与後のアピキサバンのT1/2は8 ~ 10時間であった。

※朝夕投与は12時間ごとに行い、朝投与は10時間の絶食後、夕投与は3時間の絶食後に実施した。

T1/2をのぞくPKパラメータは7日目の0 ~ 12時間のデータより算出した。T1/2は7日目の午後投与のアピキサバン濃度推移より算出した。トラフ値(Cmin)は7日目の投与12時間後の濃度。
a 幾何平均値(変動係数%)、b 中央値(最小値~最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
Cmax:最高血漿中濃度、AUC(TAU):1投与区間における血漿中濃度-時間曲線下面積、Tmax:最高血漿中濃度到達時間、T1/2:消失半減期、CLR:腎クリアランス

3.薬物動態に対する食事の影響(外国人データ)(B0661019)15)

健康成人22例に、アピキサバン5mgを空腹時及び食後(標準的な高脂肪高カロリー食摂取後)に単回経口投与#したとき、食後投与時のCmaxとAUC0-∞は、空腹時に比較してそれぞれ約15%及び約20%低下した。

Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積
※n=21

# 承認用法・用量外

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、 1回2.5mg 1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

4.薬物動態に対する腎機能障害の影響(外国人データ)(CV185018)16)

腎機能障害者〔軽度(クレアチニンクリアランス[CLcr]51 ~ 80mL/min:10例)、中等度(CLcr 30 ~ 50mL/min:7例)、重度(CLcr 15 ~ 29mL/min:7例)〕及び腎機能正常成人(CLcr>80mL/min:8例)に、アピキサバン10mgを単回経口投与#したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。回帰モデルによる推定結果から、腎機能障害が軽度(24時間のCLcr=65mL/min)、中等度(24時間のCLcr=40mL/min)及び重度(24時間のCLcr=25mL/min)の被験者で、腎機能が正常な被験者(24時間のCLcr=100 mL/min)と比較して、アピキサバンのCmaxの幾何平均値はそれぞれ2%、3%及び4%高く、AUC0-∞の幾何平均値はそれぞれ16%、29%及び38%高かった。24時間のCLcrが15mL/minと非常に低い場合でも、腎機能が正常な被験者からのAUCの増加率は約44%と推定された。

# 承認用法・用量外

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者[使用経験がない。]

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)の患者[使用経験が少ない。]

【使用上の注意】(抜粋)

  1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
    (3)腎障害(非弁膜症性心房細動患者はCLcr 15~50mL/min、静脈血栓塞栓症患者はCLcr 30~50mL/min)のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]

5.薬物動態に対する末期腎疾患及び血液透析の影響(外国人データ)(CV185087)17)

透析を受けている外国人末期腎疾患(ESRD)患者8例に、4時間の血液透析直後にアピキサバン5mgを単回経口投与#したときと、アピキサバン5mgを単回投与2時間後に4時間の血液透析を行ったときの薬物動態パラメータを、腎機能が正常な被験者8例にアピキサバン5mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータとともに以下に示す。血液透析直後にアピキサバンを投与した場合、腎機能が正常な被験者と比較してCmaxの幾何平均値は10%低下した一方、AUC0-∞、AUC0-tの幾何平均値はそれぞれ36%、39%高かった。また、アピキサバン投与2時間後に血液透析を行った場合、透析直後にアピキサバンを投与したときと比較して、透析によりCmax、AUC0-∞、AUC0-tの幾何平均値はそれぞれ13%、14%、14%低下した。アピキサバンの透析クリアランスは18mL/min であった。

a ANOVA、b 一般線形混合モデル
Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、AUC0-t :最終定量可能時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

# 承認用法・用量外

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者[使用経験がない。]

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)の患者[使用経験が少ない。]

【使用上の注意】(抜粋)

  1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
    (3) 腎障害(非弁膜症性心房細動患者はCLcr 15~50mL/min、静脈血栓塞栓症患者はCLcr 30~50mL/min)のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]

6.薬物動態に対する肝機能障害の影響(外国人データ)18)

軽度肝機能障害8例(Child-Pugh A)、中等度肝機能障害8例(Child-Pugh B)、健康成人16例に、アピキサバン5mgを単回経口投与#したとき、肝障害を有する成人(軽度及び中等度)と健康成人の薬物動態は類似していた。

a 幾何平均値(変動係数%)、b 中央値(最小値~最大値)、c 算術平均値(標準偏差)
Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、Tmax:最高血漿中濃度到達時間、T1/2:消失半減期、CLT/F:見かけ上の全身クリアランス、CLR:腎クリアランス、UR(urinary recovery):尿中回収率

# 承認用法・用量外

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg 1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

7.薬物動態に対する年齢及び性別の影響(外国人データ)(CV185022)19)

21 ~ 40歳の男女40例、65 ~ 79歳の男女39例の健康成人に、アピキサバン20mgを単回経口投与#したとき、Cmaxに年齢の影響は認められなかったが、AUC0-∞は高齢者で32%高かった。また、女性のCmax及びAUC0-∞は男性と比較して、18%及び15%高かった。

Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

# 承認用法・用量外

8.薬物動態に対する体重の影響(外国人データ)(CV185059)20)

体重50kg以下18例、65 ~ 85kg18例及び120kg以上19例の健康成人に、アピキサバン10mgを単回経口投与#したとき、Cmax及びAUC0-∞は、65 ~ 85kg群と比較して50kg以下群では約30%及び約20%高く、120kg以上群では約30%及び約20%低かった。

※標準体重群の2例はデータ解析から除外した。
Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積

# 承認用法・用量外

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

【使用上の注意】(抜粋)

  1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

    (4) 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
    (5) 低体重の患者[低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがある。]

5. 高齢者への投与

一般に高齢者では腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。非弁膜症性心房細動患者に対して本剤を投与する場合、特に80歳以上の患者に対しては、腎機能低下(血清クレアチニン1.5mg/dL以上)及び体重(60kg以下)に応じて本剤を減量すること。(「用法及び用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照)

9.母集団薬物動態及び曝露・反応解析(外国人データを含む)21)

母集団薬物動態解析は、第Ⅰ相試験8試験、心房細動患者を対象とした第Ⅱ相試験1試験及び第Ⅲ相試験1試験のデータに、急性冠症候群患者(承認外の効能効果)を対象とした第Ⅱ相試験2試験のデータを加えて、4,385例(そのうち3,071例は心房細動患者)を対象とした。

アピキサバンの曝露量と抗FⅩa活性の相関(薬力学)

血漿中アピキサバン濃度と抗FⅩa活性との関係は、線形モデルにより最もよく表された。

特殊集団における薬物動態

母集団薬物動態解析において、体重、腎機能、性別及び年齢などの内因性因子がアピキサバンの曝露量に及ぼす影響の大きさについて推定を行い、これらの因子による典型的な患者(体重70kg、クレアチニンクリアランス80mL/min、65歳の非アジア人心房細動男性患者)からの変化は概ね25%未満と推定された。

服用忘れ及び休薬時の曝露量の推定※

アピキサバンを服用し忘れた場合には、気づいたときにすぐに1回量を服用し、その後通常どおり1日2回服用するよう指導すること。服用し忘れた場合でも一度に2回量を服用しないよう指導すること。なお、患者が服薬を忘れ、次の服薬予定時に飲み忘れたものを同時に服用した場合、予定どおりに服薬した場合と比較し、服薬後24時間のAUC及びCmaxは19%及び32%上昇すると予測された。さらに、服薬を忘れた後に次の服薬予定時の6時間前に飲み忘れたものを服用した場合、予定どおりに服薬した場合と比較してAUC及びCmaxは10%及び17%上昇すると予測された。このような服薬パターンでの曝露量の変化は比較的軽微であった。

  • 体重70kg、クレアチニンクリアランス80mL/min、65歳の非アジア人心房細動男性患者がアピキサバン5mg 1日2回投与を受け、CYP3A4/P-糖蛋白阻害薬は併用していない条件での血漿中濃度-時間プロファイルを母集団薬物動態モデルを用いて予測した。

【効能又は効果】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

【使用上の注意】(抜粋)

  1. 重要な基本的注意

    (11) 患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。本剤を服用し忘れた場合には、気づいたときにすぐに1回量を服用し、その後通常どおり1日2回服用するよう指導すること。服用し忘れた場合でも一度に2回量を服用しないよう指導すること。

10.薬物動態パラメータに対する内因性要因の影響(外国人データを含む)

第Ⅰ相の薬物動態試験や母集団薬物動態解析の結果、アピキサバンの曝露量に対する腎機能、肝機能、年齢、性別、体重などの影響は限定的であることが示されている。これらの因子を個別に持つ場合には用量調節の必要はないが、複数の因子を同時に持つ場合には、曝露量の増加と出血のリスクが高くなることを考慮し、減量する必要があることが示唆されている。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(抜粋)

<全効能共通>
(3)血液凝固異常及び臨床的に重要な出血リスクを有する肝疾患患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者[使用経験がない。]

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
重度の腎障害(CLcr 30mL/min未満)の患者[使用経験が少ない。]

【用法及び用量】

  1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制 通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
  2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制 通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

【用法及び用量に関連する使用上の注意】(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg 1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

11.投与回数と薬物動態(外国人データ)(CV185002)22)

健康成人男性6例に、アピキサバンを10mg 1日1回#または2.5mgあるいは5mg 1日2回、7日間反復経口投与したとき、いずれも投与3日目に定常状態に到達した。7日間投与後のアピキサバンのCmax及びAUCは、10mg 1日1回#投与のほうが5mg 1日2回投与より高かったが、トラフ値は5mg 1日2回のほうが高かった。

PKパラメータは1日2回投与の7日目の0 ~ 12時間のデータより算出した。トラフ値は、1日2回及び1日1回投与の朝投与後それぞれ12または24時間後のアピキサバン濃度。AUC(TAU)は、1日2回投与では12時間、1日1回投与では24時間。

a 幾何平均値(変動係数%)、b 中央値(最小値~最大値)、c 算術平均値(標準偏差)

Cmax:最高血漿中濃度、AUC(TAU):1投与区間における血漿中濃度-時間曲線下面積、Tmax:最高血漿中濃度到達時間、T1/2:消失半減期

※ 1例は有害事象にて服用中止

# 承認用法・用量外

【使用上の注意】(抜粋)

  1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
    • (2)重度の肝障害のある患者[使用経験がない。]
    • (3)腎障害(非弁膜症性心房細動患者はCLcr 15~50mL/min、静脈血栓塞栓症患者はCLcr 30~50mL/min)のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]
    • (4)高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
    • (5)低体重の患者[低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがある。]
  2. 高齢者への投与

一般に高齢者では腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。非弁膜症性心房細動患者に対して本剤を投与する場合、特に80歳以上の患者に対しては、腎機能低下(血清クレアチニン1.5mg/dL以上)及び体重(60kg以下)に応じて本剤を減量すること。(「用法及び用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」の項参照)

12.薬物相互作用(外国人データ)

アピキサバンの薬物動態は、CYP3A4/5またはP-gp阻害あるいは誘導作用を有する薬剤により影響を受ける可能性がある。強力なCYP3A4/5及びP-gpの阻害剤であるケトコナゾール併用時にはAUCが2倍及びCmaxが1.6倍増加し 23)、強力な誘導剤であるリファンピシン併用時にはAUCは54%、Cmaxは42%低下した24)。中等度のCYP3A4及びP-gpの阻害薬であるジルチアゼムとの併用投与時にはAUCが1.4倍及びCmaxが1.3倍増加し23)、CYP3A4には影響を与えないP-gp阻害薬であるナプロキセン併用時にはAUCが1.5倍及びCmaxが1.6倍増加した25)。 また、エノキサパリンとの併用時にはアピキサバンの曝露量に影響はなかったが、Ⅹa因子の阻害は相加的であった26)

13. QT間隔に対する影響(外国人データ)27)

健康成人40例に、アピキサバンの臨床用量を超える用量(50mg)を1日1回#3日間反復経口投与したとき、プラセボで補正したQTc間隔は延長しなかった。

吸収(外国人データ) 2,28)

アピキサバンの投与量10mg#までの絶対バイオアベイラビリティは約50%であった。

分布(外国人データなど)

分布容積(外国人データ) 28)

健康成人6例に、アピキサバン0.5 ~ 5mgを静脈内投与#たとき、分布容積は約21Lであった。

血清蛋白結合率(外国人データ) 29)

アピキサバンのヒト血清蛋白結合率は、約87%であった。

組織内分布(外国人データ) 30)

アピキサバンはヒト血球にも移行し、血漿中濃度に対する全血中濃度の比は、0.7~0.8であった。

組織内分布(ラット) 31)

雄ラットに[14C]アピキサバン20mg/kgを経口投与したとき、アピキサバンは広く組織に分布した。高い組織中 濃度を認めたのは、膀胱、消化管及び甲状腺であり、いずれも血中または血漿中濃度に対する組織中濃度の 比が10を超えた。一方、最も低かったのは中枢系組織であり、比は0.1未満であった。

# 承認用法・用量外

「用法及び用量」

    1. 非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
      通常、成人にはアピキサバンとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、体重、腎機能に応じて、アピキサバンとして1回2.5mg1日2回投与へ減量する。
    2. 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制 通常、成人にはアピキサバンとして1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意(抜粋)

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>
次の基準の2つ以上に該当する患者は、出血のリスクが高く、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、1回2.5mg1日2回経口投与する。(「臨床成績」の項参照)

  • 80歳以上(「高齢者への投与」の項参照)
  • 体重60kg以下
  • 血清クレアチニン1.5mg/dL以上

妊娠動物における胎盤通過(ラット、マウス、ウサギ) 1~4)

  1. 妊娠ラットに[14C]アピキサバン5mg/kgを経口投与したとき、アピキサバンは胎盤及び羊膜ならびに胎児の血液、脳、腎臓及び肝臓に速やかに分布し、Tmaxは4時間であった。胎児血中Cmaxは、母体血中の36%であった。また、妊娠ラットに、アピキサバン3,000mg/kg/日を経口投与したとき、胎児中濃度のCmaxは母動物血漿中濃度のCmaxの9%であった。
  2. 妊娠マウスにアピキサバン600 ~ 1,500mg/kg/日を経口投与したとき、アピキサバンの胎児中濃度のCmaxは母動物血漿中濃度の10%であった。
  3. 妊娠ウサギにアピキサバン5mg/kgを経口投与したとき、アピキサバンの胎児血漿中濃度は母体血漿中濃度の1%であった。

乳汁移行性(ラット) 5)

哺育ラットに[14C]アピキサバン5mg/kgを経口投与したとき、乳汁中及び血漿中のアピキサバンの経時変化は類似しており、血漿中濃度に対する乳汁中濃度の比(AUC)は30であった。乳汁中放射能のアピキサバンの96.0 ~ 99.4%は未変化体が占めた。

代謝・排泄(外国人データ)28, 30, 32 ~ 38)

アピキサバンは、主にCYP3A4/5によって代謝される。3-オキソピペリジエル基のO -脱メチル化及び水酸化がアピキサバンの主な代謝部位である。未変化体が活性本体であり、その代謝物は薬理活性を持たない。
健康成人に14C-アピキサバンを経口投与したとき、投与された放射能の約25%が代謝物として主として糞中に回収された。アピキサバンの全身クリアランスは約3.3L/hであり、未変化体の尿中排泄は全身クリアランスの約27%であった。消失半減期は約12時間である。