FAQ

相互作用 併用禁忌のない理由
副作用 出血時の対応
治療 弁膜症性心房細動に投与できないか?
減量基準に1項目のみ該当する患者への投与

相互作用

安全域の広いエリキュースにおいては、AUCが2倍程度に上昇したとしても、出血リスクの著明な上昇は無いと考えられており、現在のところ、併用禁忌の薬剤はありません。
CYP3A4及びP-糖蛋白の双方を強力に阻害するケトコナゾールにおいてもAUCが約2倍程度の上昇であったことから、同等の阻害作用を持つアゾール系坑真菌剤、HIVプロテアーゼ阻害剤においては、併用注意とした上で、念のため2.5mg1日2回投与への減量を考慮すること、あるいは、治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、本剤との併用が適切と考えられない患者には併用しないこと、と添付文書に記載されています。他の同程度の相互作用が予測される薬剤についても併用注意としています。

参考文献

CTD2.7.6.CV185026試験
CTD2.5.3.1.2 薬物動態に対する外因性因子の影響(薬物相互作用)
添付文書

副作用

出血が認められた場合は、出血の重症度・部位に応じて、患者さんごとに適切な処置を講じてください。

  • 軽度の出血:止血処置(出血部位を押さえる等)
  • 中等度・重度の出血:止血処置、エリキュースの中止/休薬を検討する、適切な輸液によってバイタルを安定させ、尿量を確保する、頭蓋内出血の場合は、十分な降圧を図る
  • 緊急の止血を要する出血:専門医の指示により新鮮凍結血漿、第Ⅸ因子複合体、第Ⅶ因子製剤の投与を考慮、内服直後であれば胃洗浄を考慮、活性炭の投与を考慮、エリキュースにおける活性炭投与の検討では、活性炭50g及びソルビトール96gを240mLの水に懸濁したものを経口投与しています。

参考文献

適正使用ガイド
分子脳血管病 10:438,2011
CTD2.7.6.CV185104試験

治療

心臓弁膜症に伴う心房細動でも非リウマチ性であり、人工弁置換術(機械弁、生体弁とも)の既往がなければ非弁膜症性心房細動であり、エリキュースの適応となります。 日本循環器学会の「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」では、人工弁置換(機械弁,生体弁とも)とリウマチ性僧帽弁膜症(おもに狭窄症)を「弁膜症性」としており、僧帽弁修復術後は「弁膜症性」から外されました。

以上より、「人工弁の既往が無く、リウマチ性でない僧帽弁疾患(主に変性性の僧帽弁閉鎖不全症)や、他の弁膜症に合併する心房細動は非弁膜症性心房細動」ということになります。

参考文献

日本循環器学会 心房細動治療(薬物)ガイドライン(2008年改訂版) Circ. J. 72 (Suppl.Ⅳ), 1581,2008
心房細動における抗血栓療法に関する緊急ステートメントこちら

エリキュースにおける半用量への減量は、定められた減量基準の3項目の内2項目を満たした場合に行うようになっています。1項目のみ該当であれば基本的に減量の必要はありません。しかしながら、減量基準項目は、いずれも出血リスクの因子ですので、慎重投与にも該当しています。これらに該当する場合は、投与中は出血や貧血等の徴候を十分に観察し、必要に応じてヘモグロビン値や便潜血等の検査を実施し、急激なヘモグロビン値や血圧の低下等の出血徴候を確認していただき、出血の徴候が認められた場合には減量、休薬するなどの適切な処置をお願い致します。

参考文献

添付文書